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宝塚記念でゴールドシップが大出遅れかました件のまとめ

スターターがゲートを開いたタイミングはどうだったのか

基本的な話はこの記事によくまとまっている
ゴールドシップの出遅れはなぜ起きた|コラム|スポーツナビ

ゴールドシップはたまらず立ち上がってしまうのだが、ここではもちろんゲートは開かれない。その後、横山典が何とか制御し、ゴールドシップも両前脚を下ろして落ち着いたように見えた。事実、裁決委員によると、ここで横山典から“大丈夫だ”という意思表示が送られ、それも含めてスターターも発走可能とみなし、ゲートをオープンした。

裁決委員から「横山典弘騎手から意思表示があった」という説明があったことは他の記者も書いている。

ゲートが開くまでの映像見る限りは「意思表示」は行われているようには見えないんだけれど、ゲート開こうって瞬間に馬上から手で合図はどう考えても危険だし、スターターにアイコンタクトだと曖昧にしか伝わらないし、となると……声かな? ゲートからスターターまでの距離はそんなに離れていないし声でも十分に届く範囲ではあるけれど、スタンド前発走でスターターに届くほど大声出したら馬驚くし、声のセンも薄いか?(追記にて、声でやりとりしていたとのこと) いずれにしろ、裁決委員が「横山典弘騎手から意思表示があった」と事実と異なる発表をしていたらあのノリさんが黙っているはずがないので、これは正しいと見て良いだろう。スターターと騎手のコミュニケーション手段については、ちょっとググってみたところそれらしい記事はなし。

ゴールドシップに課されるペナルティは「発走調教再審査」

ゲート再審査の内容が天皇賞の時はゲートに入らない件、宝塚記念はゲートに入った後の「枠内駐立不良」と異なるので「13レース」と呼ばれる競馬場でのゲート試験はなし、とのこと。ただし今後もゲートへの先入れは継続だろうし、ゲート内で待たされて隣に馬が入ってきたら立ち上がるというクセが残ったままだと競走生命に関わる。例えば、トレセンではおとなしいというゴールドシップが問題なくゲート審査をパスし、そのまま京都大賞典にコマを進めた後にレースでゲート先入れされて待たされてクセを出してゲート再審査となってしまうと、今度は2回目の枠内駐立不良なので競馬場での再審査ということになってしまう。競馬場での再審査は栗東所属のゴールドシップを輸送しやすい阪神か京都で行うことになり、ノリさんを次走で乗せたい場合は「次のレースでは再審査に騎乗した騎手が騎乗する」という縛りを満たすために開催中に関西圏の競馬場までノリさんを呼ばなければならない。となると、乗り馬もなくゲート試験のためにノリさんを開催中に関西圏に呼ぶわけにもいかず、ゴールドシップの馬主の小林氏か須貝調教師が乗り馬を手配する必要が出てきてしまう。また、目標レースから計算してゲート試験を受けさせたい週にノリさんが他の競馬場で先約があってもいけない。このあたりは競馬場でゲート試験を受けなければならない場合の面倒臭さとなり、またG1馬が競馬場でゲート試験というのも近年では記憶が無い。ラガーレグルス皐月賞でゲートから出なかった後、競馬場でゲート試験を行ったところ逆恨みしたファンが試験を妨害して不合格、という過去もあっただけに、色々心配なことは多い。


ゴールドシップが立ち上がったタイミングでゲートを開けなくてもよかった」というのは非常に理解できるのだが、ゴールドシップの前脚が着地したタイミングでゲートを開くのは間違ったタイミングだとは思えない。ノリさんもそのタイミングで行けると判断していたようだし、あれ以上待つと隣の馬への影響も大きくなり人馬ともに危険が増していただろう。結果的にゴールドシップは大出遅れとなってしまったが、正直あのタイミングで開ける以外に選択肢はなかったと思う。

6月29日12時41分追記

【宝塚記念】大観衆が悲鳴…大出遅れゴールド15着 (2/3ページ) - 予想王TV@SANSPO.COM

裁決委員の福田正二審判部長によると、最初に立ち上がった際に横山典騎手から「(開けるのを)待ってくれ」と声がかかり、その後、同騎手の「いいですよ」という合図で、速やかにゲートを切った。しかし、開くと同時に再度、立ち上がってしまった。

とのことで、声でやりとりしていたということで確定。このスターターと騎手のコミュニケーションは知らなかったので、覚えておこう。